もともとナイフの魅力は、曲がいい、とか、歌がうまい、とか、この曲のギターが、とか、何オクターブの声域、とか、ファッション・リーダーだ、とか、そういう次元ではなくて、ロックそのものの体現な訳でして。で、そのナイフがごっつストレートできてます。ライブ見た時は正直ブッ飛びました。エミのシンプルで重たいドラミングと、初ボーカルの「KKK」とか、とにかく絶対に「買い」です。
なおこさん自ら『今のメンバーは最強』と語っていますが、それも納得の充実度。まず全員がボーカルを取れるナイフが帰って来た!と言うのがデカい。そもそもナイフは、ビートルズのようにボーカリストが入れ替わる事で彩りが変わるタイプのバンドだったものね。サウンドも充実、曲のクオリティも粒ぞろいな上に、新ドラマー、エミさんが歌う『サイケデリック・ライフ』の奇妙な魅力と言ったら!ベースのりつこさんが歌う『サンシャイン』の甘く透き通った歌声と来たら!なおこさんのボーカルに2人が重ねるコーラスの味わいもまた良きかな(^^)。
しかし写真やライブ映像を見るに、遅れて来たメンバー2人(特にエミさん!かっこいい!!)のハマりっぷりは尋常ではない。美智枝さん、敦子さんと並ぶナイフっぷり。なんだそれ。でも少年ナイフのメンバーには、この“ナイフっぷり”が大事な要素だと思うのです(前ドラマー、えっちゃんには足りなかった…)。現メンバーになってからのライブでは、美智枝さん作のナンバー『Devil house』『I am a cat』『サイクリングは楽し』『動物小唄』なども続々復活している模様。それもまたバンドの充実ぶりを現しているのではないでしょうか。わくわく。
ここしばらくのナイフに物足りなさを感じ、前作『大阪ラモーンズ』に至ってはパスしてしまった私。しかしこれは前作も買わなくては!エミさんの歌う『KKK took my baby away』をYouTubeで観てK.O.された私だ。やっぱり一生ナイフに付いて行きます。
初めて聞いて感じたことは、演奏や歌は決してうまくないんだけど曲や彼女たち自身に人を引き付けるパワーがありますね。fruits&vegitablesなんか、最初なんじゃこりゃっ?て思ったけど聴き込むうちにとりこになっていきました。人を感動させる音楽は単にテクニックではない事を再認識させてもらいました。ありがとう!
少年ナイフは日本でより海外での方がよく知られていて人気があるとよくいわれますが、そのことを実感することができるDVDです。 映像中の彼女たちは非常に楽しそうです。 本当に好きなことを心から楽しんでやって観客の共感・支持を得るのって、日本でより海外での方がやりやすいのだろうなと考えさせられます。
初期少年ナイフのライヴ映像はとても貴重だ。 91年浅草常盤座でのライヴがメインで、ボーナストラックとして 94年クラブチッタ川崎のライヴが収録されている。 解説でなおこさんが書かれているとおり、3年間で違うバンドのように 成長しているから驚きだ。しかしその3年間にはNIRVANAとの競演や 海外で沢山のライヴをしていたんだから、この成長もうなずける。 現在の少年ナイフのライヴも素晴らしいが、このDVDに収録されている 初期のライヴには少年ナイフ独特の雰囲気が流れに流れている。 初期少年ナイフはCDでも魅力的だったが、このライヴ映像を見た時、 本当の魅力が分かった。
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