正直言ってユニバーサル音源で、オールジャンルでドラマ主題歌を集めました!ってのがありありなコンピですね。楽曲でドラマティックなものが多いだけに、この集め方はちょっと乱暴ではないでしょうか。例えば、『白い巨塔』『愛し君へ』と感動モノが入るのならば、その後は、少々古くても感動路線で統一してほしかったし、洋楽・邦楽が混ざるのならば、せめてその近辺の懐かしい楽曲に統一すべきだろうし、これを一通り聴くのはちょっと苦しいです。最近のドラマで、そこそこヒットしたものが1枚に入っているので便利、多少お得、ということくらいです。収録曲に有名曲が多いだけに、作りの粗さが非常に残念。
この作品には推理小説にありがちな 要素が見られない、いわば「奇書」的なものです。 この本には名探偵もいなければ複雑なトリックもありません。 だけれども奇怪な事件ではあります。
一見すると実に不思議な、 何のつながりも見出すことのできない事件です。 状況も、年代もまったく違うものが 殺されていくのですから。
しかしながらこの作品は さほど犯人は隠蔽されていません。 よく考えてみると犯人として あがりそうな人が限られていくのが よくわかることでしょう。
最後もこの作品は地味です。 だけれども、どこか不愉快な思いをしません。 犯人に対しても憎しみ、と言うものが 沸かないのです。
それはその星ともいえるものが あまりにも同情されるべく状況に おかれてしまったからかもしれません。
地味さを好まない人には向かない本です。
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