まるで演劇かミュージカルを観ているかのようでした。 そこにゴーシュや動物がいるかのように、情景が浮かんでくる感じがしました。 白石さんの曲と、大島さんの演奏が最高に素晴らしい! 下手な演奏のゴーシュが見事に演奏できるまでの過程が面白かったです。 下手な演奏の練習したのかしら(笑)?
ライブ演奏だったようで、臨場感もありました。
大人も子供も楽しめる、超おススメCDです。
バート・ランカスターは、「OK牧場の決闘」(ジョン・スタージェス監督)、「アパッチ」(ロバート・アルドリッチ監督)、「プロフェッショナルズ」(リチャード・ブルックス監督)、などの西部劇で男らしい役柄を演じ、また、「ヴェラ・クルス」(ロバート・アルドリッチ監督)では共演の大スターでランカスターの大先輩でもある、ゲイリー・クーパーをも食う濃い悪役を演じて話題になった。”アパッチ”で、ランカスターが大勢を相手に戦うシーンでは彼はとても野性味にあふれていた。 また、西部劇のみならず、ジョン・フランケンハイマー監督と組んだ、「大列車作戦」などのアクションでも持ち味の男らしさを発揮していてカッコよかった。 しかし、この「山猫」では、力強い西部男ではなくてイタリアの公爵を演じていた。とてもこれまでの作品から見るとランカスターが適役とは思えないが、実際見てみると彼に勝る人はいなかっただろう。ルキノ・ヴィスコンティはスペンサー・トレイシーを推したらしい。風格の点ではトレイシーも劣らないが、やはり、迫力の点ではランカスターの方が上だ。アラン・ドロンもランカスターの影に隠れていた。やはり、彼のスケールの広さはこの映画に適していた。また、ヴィスコンティは彼を気に入ったらしく「家族の肖像」でまた使っている。 ところで、ニーノ・ロータの音楽も良かった。ニーノ・ロータとフェデリコ・フェリー二は長年コンビを組んでいたのだが、ニーノ・ロータの音楽なしではフェリーニのヒット作品はなかったという。彼の音楽はそれほどに重要だった。 すべての事を考慮して、この映画は、星5つをつけることのできる映画だった。
なんだかこの作品を聴いてて、宮沢賢治さんの世界観がとってもよく描かれているなと感じた。 いつの間にか、不思議な世界に迷い込んでて、まるで主人公になった気分になる。 特に後半のオーケストラの盛り上がりかたなんて、現実を忘れてしまうほどです。笑
これは、鶴田真由さんのナレーションの個性もさることながら、守時タツミさんの音楽の力が非常に大きいんでしょうね。
ジャケットもほんわかしてて、好き。
最初、少し話が長い気もしたけど、聴けば聴くほど、聴きごたえ、読みごたえ?がある気がしてきた。 飽きないということか。
小学生くらいの子どもさんにプレゼントとかいいかもと思いました。
もっともっと次の作品が聴きたくなった。期待してるので、早くリリースしてください。
まず、ソフトについて…ジャケットデザインが素敵。ブルーレイ版の威厳あるデザインも素敵だが、このDVDも負けていない。 そしてソフトの品質は…。 既に他の方々のレビューにもあるように音質は平板。(優雅なニーノ・ロータの音楽は素晴らしい) だが、画面の美しさは格別。 貴族生活の調度品や衣装、食事、宝飾品、また、美しいシチリアの風土、民家、風、砂。 それらをもらさず再現しているように思う。 また、色味が素晴らしい。空の青はどこまでも青く、赤も、緑も、青もくっきり、白もしっかりと白い。 予告編に収録されていた2004版の修復映像と比べても全てのおいて段違いだ。 50年前(!!)の映画がここまで美しく修復できるとは…。
『階級が交代するだけだ』 (サリーナ公爵) 日本、ドイツ、そしてイタリアの三国(後の枢軸国)は19世紀に急速に近代国家に変貌した点で共通する。 急激な変化は多くの軋みを生み、そして物語も産んだ。本作はそんな19世紀イタリア統一戦争時の物語だ。 まず、序盤の統一戦争のシーン(8分程)は直接的な描写でかなりの迫力。 ヴィスコンティが本気で撮った戦争シーンだ。 だが、本当に迫力あるのは後半の伝説的な舞踏会の部分。 オールナイトで展開される舞踏会でのドラマ。 ここで新世代と旧世代の交代が強烈に示される。 輝くように豪華絢爛な大舞踏会が退場の時期が迫る貴族階級の影を作り出す。 自らの死と貴族階級の死を強く予感するサリーナ公爵を中心に描写した枯淡の味わい。
『偉い人を理解するのは難しいのだ』 (ピローネ神父) サリーナ公爵は本作の最大の見所と言い切れる。 力強い立ち振る舞い、背筋、青い目の美しさ。 一族の神のように振舞う威厳ある家長。 確かな状況分析。 そして教会と貴族の支配者としての微妙な共犯関係への理解。 だが、同時に老いを自覚し、さらに本質的には自らが属する貴族階級以外のものに興味を持たない。 そして、それらが欠点であり、そのために未来を担う資格(?)はないとも自覚し、自らとその階級が滅びることも予感している…。 その悲しい自覚のため新世代の野心家タンクレディに惹かれてもいる…。 非常に魅力溢れる主人公だ。この複雑な主人公を演じきったバート・ランカスター…。 萌えました…。 二回目以降の視聴時はサリーナ公爵ばっかり追っていました。(私の大好きなドバ・アジバとかドレイク・ルフトのルーツはここですね) 妻のへそを見たことがないのだ…というくだりは可笑しかったけど。
『現状を肯定するものに向上は望めぬ』 (サリーナ公爵) 野心家として革命軍に身を投じ、更に国軍へ移り、上院への立候補も決意するタンクレディ。 限りなく上を目指す若い野心家を演じたアラン・ドロン。 エキゾチックな強い(怖い)目線が印象的で、舞踏会が楽しみで堪らないというクラウディア・カルディナーレ演じるアンジェリカ。 二人は現状では足りないのだ。 つねに向上を目指す若々しいエネルギー。 まさに、新世代の肉食系のカップル。 だが、自省的な視点は持たずサリーナ公爵とはあまりにも対照的だ。
『新旧二つの体制に跨って生きている人間だ』 (サリーナ公爵) 新時代の到来と自らの退場を予期するサリーナ公爵。 新世代の二人を見る目に光る涙が胸に残る。 人生の去り際とはどんなものなのか。 早朝の路地に消えてゆく死の予感に満ちたラストも印象的。 …この映画のラストはこれからも私のなかに広がってゆくに違いない。 これだけの巨大な映画、そんな簡単に味わいつくせない。 まさに本物の映画を観た思い…。 実は…告白すると、本作はこのソフトが初見…。 衝撃的でした。
といったわけで、このDVD、内容・品質ともに素晴らしい。 …だが、私は本作を主に経済的理由から (つい) DVDで購入したものの…、これほどのものならブルーレイで買うべきだったろうか、と思ってしまう…。
ドン・ファブリーツィオ・サリーナ公爵は、ファルコネーリ公爵家の跡継ぎ、タンクレーディの親代わりである。タンクレーディは サリーナ公爵の末娘コンチェッタはタンクレーディのことを好きで、タンクレーディもコンチェッタを好きなのだが・・・。 失恋を勘違いしたタンクレーディの前に、村長の娘アンジェリカが現れる。
ルキノ・ヴィスコンティの映画が有名。その原作本。 映画はとてもすばらしいが、原作を読むとコンチェッタのその後が、物悲しい。サリーナ公爵の愛犬ベンディゴが、物語の最後に再登場するのだが、コンチェッタの遠すぎる思い出への始末としては、残酷すぎる気がした。
時代は、イタリア統一戦争(1860年)から1910年まで。シチリア貴族、サリーナ公爵家の衰退を描いている。 貴族は衰退する一方で、貴族に代わり逞しくのし上がろうとしている人々。選挙が行われ、議会が開かれる。 支配階級の衰退を良しとして、従容と運命を受け入れる公爵の姿がかえって堂々としているように思える。 古い貴族階級と尊大な新興階級、老人と若者の対比。
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