茄子というキーワードで多重な世界をくくるが、茄子以外のキャラクター設定や場所設定でさらにくくっている。だからある種定型的なのである。 その枠のなかで、ある種雑多で煩瑣な世界が繰り広げられる。そして呑気でもある。 何か心惹かれるのが古本屋の場面だったりする。絵もわりと脱力系だから、そこに感情移入して、本を読みたい気持ちがうずうずしてくるところだ。 マンガは成立条件からして定型詩的とも思われる。これは言うなれば条件の組み直しがうまい作品だろう。 はじめはとっつきにくい作品だったが、じわじわと熟読玩味を誘うのだ。
完全に大人向け、子供では理解出来ない程ではないが感じ方がかなり違うでしょう。
アニメの茄子から入った口ですが、全く違う味でしたが楽しめました。 筆で描いて極力トーンを使わない画風も味があって良いですね、この作者の他の作品は読んだ事ないですが読んでみようと思います。
最近知った言葉で“エージング”というものがある。 パソコン用にスピーカーが欲しくなって色々調べていて知ったのだが、 「使い込むうちにスピーカーの音が完成されていく事」らしい。 このアルバムも僕にとってそんな感じ。 第一印象はちょっとモヤモヤ。 「ガツンと一発」「イメージがバーン!」といったものではなかった。 でも聴き込むにうちに自分の中でイメージが段々明確になっていった。 サウンド面で敢えて作りこむことをしない事によって、歌詞との一体感が生まれたのでは? このアルバムの完成形はリスナーの脳内に出来上がる!
なので何回も聞くことをおすすめします。
因みに前作「ただ可憐なもの」はサウンド面も作りこまれていているので、合わせて聞くと彼の全体像が見えてきます。
前回の「アンダルシアの夏」もそうだけど 自転車競技の様子が すごーくいい。 ^^ 絵も好きだし、ぺぺのキャラも好き。 茄子がワンポイント ^^ ただひたすら走り続ける・・ そしてビールと茄子。
煮え切らない展開の一巻からずいぶん時間が経った。 もしかして未完に終わるのかと思っていた頃、書店に並んでいるのを見つける。 正直買うのを迷ったが、やはり気になるのでレジへ。 で、そのままスターバックスでページを捲る。
前回の爆発後から話は始まる。 戦友の突然の死。険しさを増す戦況。 当てにしていた金と共に、脆くも崩れ去る儚い夢。 初めて目の前に突きつけられる現実。 なんとなく抱いていた甘い空想を真っ向から否定されたような。 ずっと逃げ続けていた恐ろしい影に、とうとう捕まえられてしまったかのような。
だが。
それらの経験を通して、徐々に生きる意味を見出すマックス。 今出来る最良のことはなにか。 人生で最も重要な事とは。希望とは。 多分、それは土の中に埋まった金ではなく、自ら人生を切り開く意思にこそある…。
いつかきっとマックスは、あの温泉に戻ってくる事だろう。 マックスのこれからを信じる事が出来る、いい終わり方だったと思う。 まぁドイツ人がこんなに感傷的にモノを考える人種だとすれば、だけど。
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