貧困、人種の多様さや銃の普及率は他国と同様でも、銃による 殺人事件数がなぜが突出している米国。その謎に鋭く迫った ドキュメンタリー作品。
建前では「自由と安全」などと謳いつつ、実態は、武器の製造 販売を主業とする軍需産業、その軍需産業主導で大量の票を もらう政治家、犯罪を殊更に派手にとりあげ、不安をあおること で視聴率を稼ぐメディアという、米国「支配層」の、言わば 「偽善の連鎖」が問題の本質にあることがよく伝わってくる。
米国のこういった「建前と本音の使い分け」は、第二次世界 大戦中の日本への原爆投下など、歴史的にみても枚挙に暇が ないが、ここでもまた同じ構図となっている。
戦時中の日本、現在のイラクなど、外国に対してのみならず、 自国に対しても同じ偽善を展開する米国。米国の影の部分の 恐ろしさを改めて感じさせる作品でした。
気楽に楽しめる内容ではありませんが、そういった米国の問題 を見聞したい方にはお薦めします。
貧困、人種の多様さや銃の普及率は他国と同様でも、銃による 殺人事件数がなぜが突出している米国。その謎に鋭く迫った ドキュメンタリー作品。
建前では「自由と安全」などと謳いつつ、実態は、武器の製造 販売を主業とする軍需産業、その軍需産業主導で大量の票を もらう政治家、犯罪を殊更に派手にとりあげ、不安をあおること で視聴率を稼ぐメディアという、米国「支配層」の、言わば 「偽善の連鎖」が問題の本質にあることがよく伝わってくる。
米国のこういった「建前と本音の使い分け」は、第二次世界 大戦中の日本への原爆投下など、歴史的にみても枚挙に暇が ないが、ここでもまた同じ構図となっている。
戦時中の日本、現在のイラクなど、外国に対してのみならず、 自国に対しても同じ偽善を展開する米国。米国の影の部分の 恐ろしさを改めて感じさせる作品でした。
気楽に楽しめる内容ではありませんが、そういった米国の問題 を見聞したい方にはお薦めします。
コロラド州コロンバイン高校における銃乱射事件。銃社会アメリカを根底から揺さぶる大事件を題材に、<進め電波中年>マイケル・ムーアがアメリカ銃社会の矛盾をするどくえぐっている。国民皆保険制度がコミュニズムの温床であると保守勢力が真顔で恐れる様が、最近公開された『SICKO』でこっけいに描かれていたが、まさにアメリカを銃社会に突き動かしている要因もまた、TVニュースが垂れ流す<恐怖>であることをムーアは指摘する。
考えてみれば、太めの女性がやせるためにビリーズブートキャンプで汗を流し、薄毛の男性がリーヴ21にこっそり通うのも、つきつめれば<恐怖>が行動原因となっているような気がする。偏見にみちた差別報道によって悪魔化された黒人から身を守るため、アメリカ人は銃をもたなければいけない気にさせられているというのだ。劇中登場する統計数値には信憑性を欠くものの、それを差し引いてもアメリカ人の銃依存度はかなりSICKO(病気)である。
『ダイハード4.0』に登場したハッカー小僧が、TVコマーシャルによって植え付けられる脅迫観念の話をしてブルース・ウィルスにあっさり流されていたが、為政者の都合のいいように人心操作するマスコミの悪だくみは、以前に比べてより狡猾により深く潜行して行われているような気がする。映画を撮る以上、そこには必ず監督の意図的な情報操作が存在するが、一見ドキュメンタリーのように思えるマイケル・ムーアの作品は、観客の情報操作に対するアレルギーを緩和するという意味では非常に効果的である。
『SICKO』の次回作では、是非マスコミの情報操作にメスを入れてほしい。たとえそれが自分の首を絞める結果になったとしても。
アメリカの銃問題を体当たりで取材し製作したドキュメンタリー映画。この作品で最も興味深いのはカナダはアメリカと同じ銃社会にもかかわらず銃による殺人事件はアメリカより圧倒的に少ないというところだ。本作品でも様々に議論されているが、どれも腑に落ちない。アメリカ人が攻撃的だから?好戦的だから?アメリカの歴史が暴力的だから?アメリカは流血の歴史が深いから?ご都合主義の極致ともいうべき自己正当化理論がチャールトン・ヘストンをはじめ銃規制反対派から提示されるがどれも説得力に欠けている。銃を持つこと自体、過剰な自己防衛としか思えない。マイケル・ムーア監督の記録映画としては派手すぎる展開が心地よく、観客が興味を持てる配慮がいたるところにしてあるのが良い。ドキュメンタリーとしては完成度が高い作品だ。
貧困、人種の多様さや銃の普及率は他国と同様でも、銃による 殺人事件数がなぜが突出している米国。その謎に鋭く迫った ドキュメンタリー作品。
建前では「自由と安全」などと謳いつつ、実態は、武器の製造 販売を主業とする軍需産業、その軍需産業主導で大量の票を もらう政治家、犯罪を殊更に派手にとりあげ、不安をあおること で視聴率を稼ぐメディアという、米国「支配層」の、言わば 「偽善の連鎖」が問題の本質にあることがよく伝わってくる。
米国のこういった「建前と本音の使い分け」は、第二次世界 大戦中の日本への原爆投下など、歴史的にみても枚挙に暇が ないが、ここでもまた同じ構図となっている。
戦時中の日本、現在のイラクなど、外国に対してのみならず、 自国に対しても同じ偽善を展開する米国。米国の影の部分の 恐ろしさを改めて感じさせる作品でした。
気楽に楽しめる内容ではありませんが、そういった米国の問題 を見聞したい方にはお薦めします。
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