「黒船」を最初に聴いた時は、正直タイムマシンに乗って「当時の最先端」に会いに行った気分でした。今聴いてもその感触を引きずってしまいます。 ところがこの1stは、もう最初から!そして今でも!とてもストレートにかっこよく響いてくるのです。 音質、演奏、センス、色気。T-REX「電気の武者」や「ザ・スライダー」よりずっと洗練されたものに聴こえる。 加藤和彦のモダニズムとアヴァンギャルド精神がロックンロールの中に込められた逸品。 20代以下の方々に審判を仰いでみたい。本当に“時代を超えた”のはこちらではないでしょうか?
サディスティック・ミカ・バンドがこれほど持ち上げられるのが最初の頃は不思議でした。 「黒船」は、殆ど日本では評判にならなかったと思います。 イギリスで人気になった日本のロックバンド。しかも加藤和彦がリーダーで、クリス・トーマスがプロデュースして、と。日本のロックバンドだから流行らなかったんでしょうね、きっと。 社交ダンスみたいなもんで、日本人がロック?というのが日本の音楽ファンの反応だったと思います。 しかし、アーティストを目指す音楽家の卵達には衝撃的な音であったようです。
この作品の中で、加藤和彦さんも仰っていますが、きっかけはキリンのCMのための再結成だったようです。 が、サディスティック・ミカ・バンドは何年かおきに集まってますね。実は、その度に人気が高まっていってるように思えるのです。 木村カエラさんの前は、桐島かれんさんがゲスト・ボーカルでした。ユーミンと一緒に、やったこともありましたし、メンバーはいつも近距離にいたのではないかと思います。 35年間で、日本の音楽シーンがミカ・バンドに追いついたともいえますか。今このビデオで見ると、違和感ないですから。 インタビューに重きが置かれているこのビデオですが、今見ると、加藤和彦さんが最初の登場場面で「ベリー、ベリー、タイアード」と言ったり、インタビューの途中で「生きているのも趣味のようなもんだし」などと発言しているのが気になったりします(後付ですが)。 35年間進化を続けたバンドの姿を確認することができます。 それにしても、木村カエラさんは、上手いですね。メンバー全員が褒めていますが、確かに、オリジナルのミカさんよりも嵌っているように見えました。
ロックというとなぜか昔から「世界基準」みたいなのがあって、それにくらべて日本のロックはどうのこうのという議論があった。
特に音楽評論家は、洋画側から邦楽ロックを見下しているような風潮があった。特に福田某、湯川某だ。
そんなのナンセンスだと思う。外国で成功したいやつらは彼らの土俵で勝負すればいいんであって、海外で成功しないと「ロックではない。本物ではない」というのはおかしい。音楽は陸上競技じゃないんだから。
重要なのは、ミュージッシャン側の問題の立て方だ。自らの表現を戦略として、どこの誰に向けて発信するか(聴いて欲しいか)だと思う。
反対に日本国内で売れまくっているからと言って、安易に海外進出という連中は大抵失敗している。海外で特別求められているなら別だけど、マーケットも作られていないのに、出て行くのはいい恥さらしだ。
前置きが長くなって申しわけないけど、この「黒船」の良さは、外国人には到底わからないと思う。
70年代の四人囃子やカルメンマキ&オズ、頭脳警察、はっぴいえんどの作品もそう。これらの名作品は日本人の感性や、日本語の素晴らしさを「日本人に対して、再認識させられた作品」である。決してワールド・ワイドなマーケットを意識した作品じゃない。
これは慰めじゃない。日本人の感性に飛び込めればいいんじゃない。少なくとも俺にはストレートに届いているよ。
「グローバル・スタンダード」にケチつけるつもりもないけど実際参入は大変だと思う。まあやりたい奴らが金かけてやればいいさ。
でも日本一だよこのアルバム。まるで日本画だ。素晴らしい。
当時まさに「バブル」の真っ最中。 ミカの頃、カエラの頃とはひと味もふた味も違う 綺羅びやかな「かれん」の時の ミカバンドが好きでした。
内容は伝わってこないし・・・価格が価格なので二の足、三の足踏んじゃいました・・・BEATLES関係者の興味ある回想本が何冊も出ているし・・・二冊買えちゃう・・・ まして「LIVEパンフ」は不満だったし・・・DVDは絶対買うし・・・ 「ウ〜ん」状態だったです しかし、一番欲しかったもので高価格も吹っ飛びました! 映画「SMB」のインタビュー・活字バージョンと未販売録音2曲ですが・・・ 「これ、いいです!」 12月30日から何度も何度も読み返しています。 写真集は「LIVEパンフ+α」だからちょっと・・・残念。 私、ミカバンドのLIVEリアル・タイム参加派ですから・・・。
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