他の方のレビューにもある通り、本作は「お絵かきツール」ではなく、 現実の水彩画の手順を丁寧に再現した「水彩という画材のシミュレーター」であると言えます。
使える画材は鉛筆と消しゴム、そして水彩絵の具のみです。 本作(というか水彩画)においては、鉛筆でのスケッチ→彩色 と手順が決められており、つまり いちど彩色を始めるともう鉛筆は使わせてもらえません。 また、アンドゥ・リドゥ、コピー&ペースト、レイヤ、等の機能も一切ありません。
しかしながら、筆圧や傾きの感知機能も無いDSで上手いことアナログ画材の質感を再現しており、 懇切丁寧な解説で、まさに「誰でも」それっぽい絵が描けることと思います。 絵画(少なくとも写実画)というもののクオリティは、 絵心云々よりも、いかに手間をかけて細密に描くかで決定付けられる、という事実に気づかされます。 絵を苦手としている人ほど励みになることと思います。
また、DSiのカメラで撮った写真をモチーフとして使う事ができますので、 外出先でお気に入りの風景やモデルを探す楽しみも生まれるかも知れません。
本作にゲーム性は一切無く、あくまで地道でストイックな作業をこなす「訓練ソフト」ですので これを「面白い」と思えるかどうかは好みの分かれるところでしょうか。 僕は糸井重里風に「おもツライ」といった所ですので、中間の3点にしておきますw
ただ、この盛況ぶりを見るに、いわゆる普通のお絵かきツールの需要はかなりあるのではないでしょうか。 SAIのようなわかりやすいツールを開発できれば相当売れるのではないかと予想するのですが、 各メーカーのみなさま、ご検討いただけませんか?僕は買いますですよ。
最後に。パッケージ版(本品)とダウンロード版(DSiウェア)の違いを某所からのコピペでご紹介しておきます。 ・DSiウェア版は前後編で各800円なのでフリーペイントしか使わない場合どちらかかで済ませられる ・DSiウェア版は内蔵DSiカメラソフトと連動しているのでSDカードに転送できる パッケージ版は連動して無いので出来ない(DSi/LLを使用しても無理) ・DSiウェア版はカメラデータ保存領域と共有(約400枚) パッケージ版はカートリッジ内保存領域に80枚保存可能、 ・パッケージ版は途中経過を三ヶ所まで保存可能、DSiウェア版は一ヶ所のみ ・説明書はソフト内部にマニュアルの項目がある ・パッケージ版の方がミニレッスンの種類が多い ・パッケージ版は参照画像が50枚添付 ・パッケージ版は他のDSに体験版転送機能あり
お手本を使わずに純粋にお絵描きソフトとして使いたいのであれば、DSiウェア版を強くオススメします。
セーブの速度がパッケージ版と比べて圧倒的に(4倍ほど)速く、 画像もカメラデータとして本体やSDカードに保存できます。もちろんパソコンにも移せます。 ちなみに、絵の保存時にフレームの有無を選択できますが、 フレーム「有り」で保存した際の解像度、横512x縦384 が絵の実サイズです。 フレーム無しで保存すると 640x480 に引き延ばし拡大処理をされてしまいますので気を付けましょう。
妊娠13週ですが、しっかり確認できました。 病院できくドップラーとかわりないと思います。 毎日日課になりそうです。
漱石の「こころ」をドラマCDにしたものです。 キャストの声でこころを理解するチャンスとばかりに聞きました
「先生」と「K」は大学の友達。二人の下宿先の娘に二人が惚れ、焦った「先生」は娘にプロポーズ。それを知ったKは自殺 先生はその後、後悔やら葛藤やらに悩まされて自殺 そんな「先生」は自分の人生を遺書に記し「私」に送り、人生の役に立ててね。という話です。
●話は「先生」の遺書の内容であり「先生」目線で展開されているので、速水奨さんがメイン これが良かった!先生役に速水さんピッタリ★ 「くそ〜」って言うシーンは上手でした。さすがベテラン
●友達のK 石田彰様 ストイック人生を歩みつつ、中身は弱い人間の葛藤役に、これまた良い感じ★
●吉岡はプレイボーイ役なので三木眞さんがフツーに配役って気がしました
●私役の宮野真守はドンピシャな配役では無いとは思うけど、当たり障りの無い声なので、選ばれたかな?って気がしました 台詞少ないです(涙)
重い話なので、聞くのが若干辛かったで★3つにしたいのですが、 速水さんの役がハマッていたので★4つの評価で
原作は読んでいません。アニメ放送でこの作品を知り、買ってみました。
自分はこの手の会話ゲーADVは数えるほどしかやったいのですが、絵も良好、カットインで入る演出では、キャラがよく動き、「最近の会話ゲーは動くしすごいな」と感心しました。
ストーリーは、キャラを選び5人の視点から好きなように見ていくシステムで、ボリュームはかなりあると思います。15〜20時間くらいプレイしましたが、まだ達成率が20%というのに愕然としました(笑)分岐がとにかく多い。 ルートによっては、かなり長いストーリーに入ったり、または短くあっさり終わったりしてしまうルートもありますね。 総評して… [良いと思った所] ・キャラカットイン演出がガシガシ動くので、飽きにくいし、フルボイスでストーリーに入り込みやすい ・ストーリー分岐が多い、ボリュームがある ・5人の視点からストーリーを追える
[良くないと思った所] ・UMDの読み込みがうるさい(ロードが長いというわけではないが) ・分岐を出現させる条件が少し大変 ・ルートによっては、「え?終わり!?」とあっさり終わってしまうことも
こんな所です。この作品が好き、またはADVが好きな方はやって損はないと思われます。オススメできるものだと思います。 前述したようにUMDが少しうるさく感じるかもしれませんので、限定版を気にしない人は、ダウンロード版買った方がいいかもしれません。
人間嫌いな先生は自分も嫌いだった。 それは自分が嫌う人間と同じように、自分も人を裏切ってしまうからだ。 言い方を変えるなら、『エゴイスト』である人間に不信感を抱いていた先生は『自分もエゴイスト』だったことに気付いて絶望する。
人間の本質を表しているようだ。 本文ではこのように書かれている。人は元々悪人であることはむしろ無いないのだが、急に悪人になるのだ、と。
しかしそんな自分に絶望する先生は人間らしかった。つまり理想的な人間を社会にも、自分にも求めるからこそ、そうでない現実に絶望するのだ。先生こそ実は純粋に理想を求め、純粋に私心(私欲)によってその理想を裏切ったのだ。前者はあくまで私心に劣るということだろう。つまり、やはりそれは究極的な意味で仕方ないのだろう。むしろ私心を殺してしまうことは、自分を殺すことになり、それはそれで先生も絶望したに違いない。 先生の失敗は人間とはそういうものだ(結局道徳など本能的な私欲の前には劣るのだ)ということを理解しなかった点だと思う。 強い理想は現実の前に砕かれ、精神を病む。 人間とはさも素晴らしいもののように考えることを誤りだということに気付かせる作品だった。
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