映画史上に輝く大傑作。アカデミー賞11部門を受賞した歴史的作品。 ベン・ハーを演じるのはチャールトン・ヘストン。 スペクタクル映画であるが、キリストが処刑される場面や、キリストの起こす奇跡が描かれており、キリスト教の文化を背景にした映画。 ベン・ハーが、十字架を担いで市中を引き回されるキリストに柄杓で水を飲ませようとするシーンが忘れられない。 勿論、スペクタクルと呼ぶにふさわしい、物凄い場面が散りばめられている。 迫力に満ちた奴隷船。多くの人に語り継がれる、競技場での戦車戦。 ローマを訪れた時に、古代競技場があって、そこで想像したのは、この映画の 戦車戦の場面だった。 これほどの映画がDVDで、しかもこの価格で手に入るとは、良い時代になったと思う。 映画を愛する人には、絶対お勧め!
アカデミー賞11部門獲得作品…というと最近ではタイタニックなどもあるじゃないか?などと思われがちですが、当時は特撮などへの賞が今よりもとても少なくメイン部門での11部門ということなのでケタが違います。 また、ハリウッド黄金期でもあり、今日のように"他のパッとした作品がないね…"ではなく、 同年には"アンネの日記"、"北北西に進路をとれ"、"尼僧物語"、"5つの銅貨"や"お熱いのがお好き"など今日でも知られる作品が連ねていました。
本作の受賞は、作品賞、監督賞、主演男優書、助演男優賞…と軒並み続きます。
当時の製作費で東京タワーが3つ建設できるほどの巨費をかけ製作された超大作です。 実際のセットの他に、初代のスターウォーズでも使われた最新のマットペインティング(現在のCG技術のイラスト版)技術を用いて壮大なローマ時代を再現しています。
ストーリーは原作かれ練り直し、観客の感動をより引き出す内容になっていて好感が持てました! *本作は"イエスキリスト物語"であり、原作はより宗教色が強い物でしたから。
価格も安くとてもお買い得だと思います。
まず、この映画を鑑賞する前に、原作の小説を一読しよう。
主人公「ジュダ・ベン・ハー」の心の葛藤、イエス・キリストとの出会いの中で、本当の人間愛・家族愛に目覚める荒ぶる魂のベン・ハーの人間成長物語である。
次に映画を鑑賞しよう。
原作小説の内容を、寸分の狂いなく迫力ある映像で見るものをグイグイと引き付ける。
今は何でもCGで片付けようとする傾向が強いが、本当の映画とは人間の血と魂の結晶である事が充分ご理解いただけるはず。
この映画は決してキリスト教崇拝の作品ではない。
親友「メッサラ」に裏切られ、地獄を見たベン・ハーがイエスの人間愛に触れ、愛する事の大切さを思い知る愛の物語りである。
是非、家族でご覧頂きたい。
今の社会で欠けている「愛」を教えてくれ、子供にも感動を与える事は間違いない!
サウンドトラック版ですから映画の進行どおりの音楽の流れは当然ですが、多くの曲がそれぞれのシーンを心中で再現させ、予想以上に楽しく聞いています。 しかし音楽とシーンの一致しない箇所もいくつかあり、何度か聞き直しても判らず、ではまたDVDを借りようか、と思ってしまいます。 封切り時(50年位前か)に買ったLPはモノラルで、最近思い出して聞いたらあまりに音質がみすぼらしく、それでこのCDを買ったのですが、各曲を一つの演奏曲として完成させているLPと、サウンドトラックのCDとの違いも面白く感じています。
ワイドスクリーンの歴史スペクタクル大作映画として有名な、『ベン・ハー』(1959)の原作。映画は戦車レースが一番のクライマックスだが、原作は戦車レースが比較的あっさりと、物語の中盤で終わってしまう。映画ではこのレースで宿敵メッサラが命を落とすのだが、原作ではその後も生き延びて、ベン・ハーに刺客を繰り出したりする執念深さを見せる。またエジプトの賢者バルタザールの娘イラスという美しい女性が登場して、ベン・ハーを誘惑したりもする。そして各人各様の思惑を折り込みながら、「救世主の出現」というクライマックスに向かって話が突き進んでいくのだ。
主人公ベン・ハーと宿敵メッサラ、そしてイエス・キリストは、全員がほぼ同世代の男性という設定になっている。ユダヤ人の誇りをかけて生きようとするベン・ハーと、ローマ人としての傲慢さと残酷さを身に着けたメッサラの対比が物語の大部分を占めていて、映画版はこれを膨らませている。だが原作小説ではそれとは別に、ユダヤ人の誇りを取り戻すために軍勢を集めてローマに対して立て上がろうとするベン・ハーと、天にある見えない王国についての教えを説くイエス・キリストが対比されていく。逮捕されたイエスに失望した兵たちがベン・ハーに向かって、「あの救世主は偽物です。でもあなた自身が剣を持って立ち上がると言えば、我々はあなたについて行きます」と詰め寄る場面が印象に残る。
人物の対比ということで言えば、奴隷身分でありながらベン・ハーを慕うエステルと、美しさの陰に毒針を隠しているイラスの対比も原作の面白さ。ただしイラスは1925年版の映画にちらりと出てきた程度で、1959年版の映画からは完全に削除されてしまっている。戦車レースからキリスト受難劇までをコンパクトにまとめるため、ベン・ハーの色恋沙汰は割愛されたのだ。エステルのキャラクターをより豊かなものにするため、ライ病にかかったベン・ハーの母と妹を世話する役を、女奴隷のアムラからエステルに移しているのは1925年版も1959年版も同じ。原作と映画を比較すると、映画の作り手がどんな意図でどんな脚色をしたのかが、いろいろと見えてきて面白い。
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