このビデオはいくつかの意味で極めて貴重な映像である。 プロデューサーによれば、故村下孝蔵のライブはほとんど撮影されていないからである。その点でこのビデオは彼のライブの一端を感じることができるほぼ唯一の記録である。それだけではない。故村下孝蔵の音楽のルーツがベンチャーズのギターや加山雄三の歌に合ったことはマニアの間では有名であるが、その一部を見ることができるからである。前者についていえば、彼のギターテクニックは業界でも有名で、とても一人でしかもギターを弾いているとは思えないようなサウンドを出すことができるのであるが、このビデオにはそのプレイがほんの少しだけ収められている。後者では、加山雄三の歌に影響されて中学1年生のときに始めて作曲した「夜空のアンジァラ」を聞くことができるだろう。もちろん、「ゆうこ」、「初恋」、「踊り子」などどこかで一度は耳にしたヒット曲も収められている。 近年の、音楽ビデオはその制作を前提にコンサートを組み立てているかのように映像表現にも音源にも最高のものが用意されているが、このビデオは決してそうではない。バンドは、キーボード、パーカッション、サイドのギター、コーラスといったきわめてシンプルなものである。映像も、カメラがせいぜい5台ぐらいで、トランジションもこっているわけではない。何よりも、彼自身がお世辞にもフォトジェニックではない。曲目も11曲(うち3曲はメドレーで1コーラスのみ)でわずか40分足らずの作品である。 しかし、それであってもこのビデオにはアコースティックギターを使った叙情あふれる「歌」を聞かせてくれる価値がある。おそらく、営業の視点から見ても近年のミリオンセラーミュージシャンのビデオとは違って、大規模なものを期待することはできないだろう。それであってもあえて、作品として市販されたプロデューサーと音楽出版社に敬意を表したい。彼が惜しまれて急逝したからではなく、派手な演出のビデオに少し飽きた人は、聞いて、泣け。
1996年2月11日と5月3日に新宿・日清パワーステーションで行われたライヴを収録しています。 テレビにもそれほど多くは出演せず、すでに亡くなってしまった村下孝蔵が「ナマ」で歌う映像は、とても貴重です。ファンの方はぜひ入手しておいてください。曲、歌声、ギターテク(何とアコースティックギター1本で「パイプライン」を演奏しています)、そして誠実な人柄を感じさせるトークと、改めて村下孝蔵のすばらしさに触れることができます。 このDVDのちょっと不満な点は、「夢の跡」「ひとり暮らし」が編集されていて完全収録ではないことです。総収録時間がわずか37分だけなのに、なぜ完全収録できなかったのでしょうか?
16年も前の映像ですが、村下孝蔵さんの一番元気だった頃がこの中にあります。風体は太めのおっさん(失礼)ですが、曲、歌詞、ギターテクニック、そして何よりすばらしい歌声です。 ファンのみならず、多くの人に見ていただきたいDVDです。亡くなって12年、もっともっとたくさんのすばらしい曲が聞きたかったです。
シンプルだけど初心者に分かり易い表記です。 カポを付けた易しいコードのページもあるので初心者にピッタリです。
ずっと探していたので入手できて嬉しいです。故人を偲ぶ意味でも大事にしたいです。
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