パヴァーヌの楽譜が欲しかったので購入。シシリエンヌの最初の〔遠いほのかな哀愁〕とか〔すぎ去りし思い出〕、最後の〔なつかしき思い出よ〕と言った日本語の表記は、高木さんは本当にこの曲にほれ込んだんだな・・・とジーンと伝わってきて、練習しているうちに自然と心が引き込まれていきました。冒頭の解説も丁寧。心を込めてこの曲集を弾きたくなります。
ウィンチェスター大聖堂聖歌隊は、ソプラノをボーイが担当し、アルトは男声のファルセットによる。このため、ソプラノは表現的にやや拙い面もあるが、全体的に抑制された音楽の作りによってそのことは目立たなくなっているし、内に秘めたエネルギーが満ち溢れているアルトの歌声が、抑制された音楽の中に激しい祈りの響きを醸し出すのである。 演奏もさることながら、大聖堂を舞台にすばらしく演出された映像は見ものである。音楽の響きと映像が一体となり、祈りが画面から噴出するかのような錯覚にとらわれる。藝術音楽DVDであると同時に、芸術的映像作品DVDでもある。
フォーレは超メジャーというわけではなく、ピアノ曲集の録音はそう多く出回っていません。 いったいどれがいいのか、と手探りで色々買ってみましたが、これがベストでした。 特徴は非常に落ち着いた演奏で、奇をてらっていないこと。 この演奏が、フォーレの夜想曲には非常にピッタリします。落ち着いた演奏とはいえ、薄っぺらいわけではありません。時折落ち着きの中に非常に深い表現を感じさせてくれます。
『マスクとベルガマスク』を聴くために買いましたが、他の曲もとても良かったです。1500円でこのボリュームはとてもお買い得だと思います。ブックレットにフォーレの人生や曲の紹介も詳しく載っていて面白かったです。
透明な歌声、静かに気持ちを落ち着けてこの楽曲に身を任せてください。そうするとあなたは、フォーレと共に天国に在ります。 楽曲解説など必要ないでしょう? むしろ他の指揮者との違いを挙げることによって、このコルボ版がいかに衝撃的かをお話します。 1ゆっくりめのテンポ。これはクリュイタンス版もそうですが、そのテンポのレベルが違います。まさに「祈り」です。心に染み入る祈りがあってこそ、死者の魂も慰められます。 2透明な歌声。カイヤール合唱団もこれには参ったでしょう。まさに一直線に歌声があの世に響くという感じ。他の版のように、変なところでヴィヴラートがかかったり、ポルタメントがかかったら、この楽曲は一挙にパーです。 3慰められる。他の版を聞くとわかります。ハラハラします。これは私のように10枚近くのこの曲を聴いているからでしょうが、この版ほど聴いて慰められた版はありませんでした。 死者のためのミサ曲と言うよりも、我々のための慰めの音楽です。他版はいかにも「ほら、聞け、レクイエムだ」と言わんばかりの装飾を施しますが、この版には一切のそれがありません。買って損はしません。私はこれと共にあの世に行っても後悔しません。それほどの感動と安心と衝撃です。
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