このDVDの良いところ。2つ。曲と奏者。
この曲がすばらしい名曲であること。
音楽通の人からは、「何を今更」と言われてしまいそうだが、私は今回この曲をはじめて聴きそれまでピアノ協奏曲はラフマニノフの3番が一番すごいと思っていたが、それに匹敵するオーケストラとピアノのスリリングな関係を目の当たりにした。しかもこの斬新な曲が19世紀にできているのがリストの尋常ではないところだ。
もちろんリストだからピアニスとのテクニックも超人でなくてはならない。
その奏者は、これまた尋常でないテクニックの持ち主のプレトニョフなのだが、このDVDの良いところは、凝ったカメラワークや編集は一切なく、ひたすらプレトニョフの手元を映し出しているところ。こんな難しい曲を顔色を変えずいとも簡単に弾いているように見える。指で軽く触れているだけで音が鳴っているように見える。(やたらとピアノを痛めつけるようにたたく人がいるけれど、超絶技巧のところでさえ、そういうのはまるでない)しかも指揮者としても超一流の彼だからオケとの間の取り合いが絶妙だ。決して自分の技巧に走らない曲を敬愛を持って奏でていると感じる。テクニックに自身がある人だとピアノが走りすぎるきらいがあるがオケとのスリリングで素敵な関係がそこにあった。この人は音楽のセンスはもちろんだが、耳がずば抜けてよいのだろうと感心する。
リストファンならず、ピアノ愛好家にはぜひお勧めの作品。
こんな超人的なプレトニョフだが、少々大きめの服になぜかYシャツの第2ボタンが外れているところが映像でちらちら見れてしまうのがこの人も人間なんだなあとちょっと母性本能をくすぐられる。
画像の乱れが何箇所かあったのが気なったのと、おまけ?の数曲が普通なのが少々残念。
シネマ音楽を使いたくて手にしたのがこの作品。 使えそうなのが結構あって満足。 もちろんそうでなくて普通にきいても満足だったと思います。 シネマ作品をみてなくても、 この作品の音楽だったのね!という 新たな発見もあり。 またいろいろ映画をみたくなりました(^_^;)
低音のそこはかとない深淵に、ロシア独特の風習を思い起こさせるピアニズム、まるで半音階がピアノによるものなのにポルタメントのように 聴こえるペダリング。。。従来のショパンから比べると、まるで違う 作曲家の作品のようだ。しかしそれは、異端ではなく、熟練された彼の技巧によって、説得力ある演奏となっている。まさにマニアには、はまる一枚である。
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