安倍吉俊画の表紙でジャケ買いの一冊。「美少女」「悪の巨大組織」!! 萌えるキーワードに思わず手に取り、読み始めて気づく居心地の悪さは「ひきこもり」が他人事でない証拠!? 悶絶し、時には赤面し、最後まで読み通せば「ひきこもり」にも一条の希望の光が降り注ぐ(ハズ?)。重いテーマでズルズルと深みにハメながらも、「前向きに生きよう」という読後の爽快感が秀逸な一冊! デビュー作「ネガティブハッピー・チェーンソーエッジ」もオススメ!
あらすじ読んで、またいつものパターンかよ(笑)と嘲って読み始めたらぶん殴られた 頭ぐわんぐわんする、悲しい、滝本竜彦舐めてましたごめんなさい
この本の内容に対する考えはあるけど それはレビューでぐだぐだ書く事では無いと思うので割愛 この本の紹介として言えるのは 個人個人が読んで自分の解答を抱くべき、ということだけ
そんなの読書するなら当たり前だろと言われればそれまでだが こういう本は特にそうだと思うのであえてそれだけしか書かない、面白い事は確かだからとりあえず読め 悟りも感想も人に与えられるものではない
正直言うと、最近のGONZOの作品には失望させられる事があまりに多かったので、最初、これはどうなのかと思ったのですが、杞憂でした。
GONZO作品にありがちなCG満載で見た目は綺麗だけど、何を言いたいのかさっぱり判らない。と言う事が無い。
むしろ、ニートひきこもりの焦燥感や悲哀、寂しさがダイレクトに伝わってきます。
本来、この商品は「ああ、駄目な人もいるものだな」と、その駄目人間っぷりを眺めるはずの商品。
しかし、気が付いたら佐藤と山崎のコンビにいつの間にか感情移入していました。
特に山崎が熱くエロゲについて語った瞬間など「そうだとも、正にこれは日本の文化だ」と納得・・・してしまいました。
特にこれは「オリジナル無修正版」。
個人的に私は原作のファンで既刊は全て所有しておりますので「何を言うのか?」はおおよそ想像が出来ます。
コミックス第1巻、第1話で「テレビくん」が叫ぶ「あのセリフ」も入っていることでしょう。
是非とも聞きたい。
本来この商品は駄目な人たちを眺めて笑う商品なのだろうとは思いますが、ごく少数、私の様に「完全に感情移入」しちゃってる駄目人間もいるとは思います。
どうしても他人に思えない。
余談ですがコミックス版で実家の近くの本屋が潰れた事を聞かされた佐藤が
「まぁ、アマゾンがあるから大丈夫か」
って言うセリフがあります。
おそらく、こうしてこのアマゾンのページを見ている方の中には私と同じ「駄目人間」がいるだろうと思います。
その方達には、この感情移入している気持ちが判ってもらえる・・・と思います。
「僕のエア」読了いたしました。全体の感想としては、作風が少し変わったと思いました。スピード感や疾走感、死への欲望などの表現が無く、ただ生きている人間一人に焦点を当てていた。 今までは虚無的な高校生、そしてひきこもり大学生を描きました。今回の作品では、大学を卒業したフリーターを描いています。彼の作品ひとつひとつが、それぞれの年代を描いているわけです。 本作品では、人生に意味を見出せない人間、世界に翻弄されながらその世界から疎外感を感じている人間、「成長」を信じられなくなった人間、つまりは完璧に無常感に包まれた人間が提示されています。 主人公は、この世を「不可解」かつ「不条理」であるとみなし、神を呪い、それでも死へは行かない。何を信ずるか、何に充実感を得ていくかというモノサシを喪失し、不信感と絶望感に包まれています。これは時代の代弁者であるように思われ、ある意味今の時代を最も鋭く見抜いているようである。 自己成長、成り上がり、名声、金、権威etc...そういった概念ではもはやモチベートされることのない「あるがまま」の人間だ。それらを「幻想」として捨て去った先にあるのは自由ではなく、喪失感と虚無感であるということが示されている。もはや何も期待できない。既成の価値観が通用しなくなった人間である。 ではその代わりに何があるか? そこにはただ砂漠のような生であり、茫漠とした不条理感である。
などなど・・・・・救われない物語がそこにはある。 この作品を読んで、次にどんな作品を生み出すのか、すごく気になってしまった。
次作は『ムーの少年』です。出版済みです。これでも作風が大きく変わり、小説技巧的に高度になりました。こちらもオススメです。
ムーの少年
角川文庫刊・滝本竜彦原作/少年エース連載・大岩ケンヂ漫画の 『N・H・Kへようこそ!』TVアニメ第9〜10話を収録したDVD5巻です。 大学を中退し、無職のまま4年間ひきこもっている主人公・佐藤達広。 社会復帰を目指すべく孤立奮闘するものの、逆に堕ちて行く様が痛々しい作品です。 今回は女性との付き合いと照らし合わせた達弘のとまどいを描いています。
第9話「海の日にようこそ!」★★★☆☆ 夏といえば海。海といえばそう、夏コミ!・・・え? 2次元と3次元の「女性」の存在に翻弄される達弘と山崎の姿が滑稽です。 過去のトラウマに重ねた捻じれた女性観、岬との関係に妄想壁が 止まらない様など、倒錯し凝り固まった考えながら、ある出来事で簡単に氷解してしまう 喜劇にやれやれです。単純明快すぎる二人の感情の浮き沈みが観ていて退屈しません。
第10話「ダークサイドにようこそ!」★★★★☆ 気を使いすぎて気にしすぎる神経過敏で臆病なひきこもりの暗部を曝け出しています。 中原岬に恋心を抱く自分の気持ちに正直に語れず、彼女のことを直接聞けない 困惑と妄想の狭間で揺れる達弘のコミュニケーションの不得手ぶりの描写に目を見張ります。 優しい性格に見えて、結局最後は自己保身のために現実逃避し続ける様が哀しくも情けない物語です。
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