中島みゆきのコンサートライブのDVDは初めてということで、実際コンサートを見に行った私としては買わずにいられませんでした。あのときの模様がよみがえってきてとても感激しています。 ただせっかく初コンサートDVDだというのに、本人のMCが一言除いてありません。まぁ、中島みゆきファンなら知っているでしょうが、しゃべりと歌とのギャップがありすぎ、映像のイメージに合わないということで意図的に削除したと思うんですが、やはりMCがないとライブ感がいまひとつ感じられません。ここは思い切って、あのみゆき節のMCを入れてほしかったと思います。それと、舞台裏の様子は特に必要性を感じませんでしたが、アンコールの掛け声、拍手もライブにはつきもの。観客ののっている様子ももっと歌に交錯させていれてほしかったです。 ただ歌だけ並べるんだったらコンサートDVDの意味があまりないように思います。中島みゆきの大ファンだかこそちょっと辛口のコメントでした。
かつてのヒットドラマ「家なき子」主題歌のヒット曲「空と君のあいだに」から始まり、中島みゆきの音楽シーンを新旧そろえたアルバム。 工藤静香に提供した「慟哭」はみゆき節炸裂!である。 「悪女」「ひとり上手」などはフォークソング全盛期の代表曲。 「最後の女神」「浅い眠り」などは、TVニュース、ドラマ主題歌として、多くのリスナーが聴いたことがあるだろう。 そして、名曲「時代」はアレンジを変えて美しいピアノ伴奏からはじまる。最後は「ファイト!」 中島みゆきの初期から約10年前までの曲をバランス良く揃えた作品だ。 中島みゆきの音楽の原点に立ち戻って、彼女のたどった道筋をたどるのも、現在のみゆきを知る上で興味深いと思う。 特に若い世代に聴いて欲しい。
2007年9月から12月まで行われた『中島みゆきコンサートツアー2007』から、 12月18・19日の東京国際フォーラムでの公演を収録したDVD(2008年6月発売)のBlu-ray版。 音声はリニアPCMステレオとDTS-HD Master Audio 5.1chの2種類。
中島みゆきの客なしスタジオライヴ『中島みゆきライヴ!Live at Sony Pictures Studios in L.A. [Blu-ray]』とは違った、 通常のコンサートツアーの初映像作品です。 内容の素晴らしさはDVD発売時にさんざん皆さんがレビューしておられるので、主にソフトに関するレビューです。
ブックレット・ジャケットの仕様はDVDと全く同じ。 本編の収録映像の内容も全く同じですが、発色やクリアさは確実にBlu-rayの恩恵を受けています。 冒頭でステージの全体を引きで撮影した場面が出てくるのですが、それが会場で肉眼で見た雰囲気そのままで まるで会場に居るような錯覚に陥って、DVDで何度も観た映像なのに、思わず「おっ!」となりました。 この画質だけでもDVDから買い換えて良かった!と私は思いました。 特に照明は「こんなに綺麗な照明演出だったんだ・・・」と再認識する程です。
しかし、Blu-ray化時に映像特典等で追加を期待していた、ライヴ盤CD『歌旅-中島みゆきコンサートツアー2007-』 にのみ収録されていた3曲「ホームにて」「蕎麦屋」「EAST ASIA」が入らなかったのと、 Blu-rayの容量的にディスク1枚で収まる内容をDVDと同じ2枚に分けてしまったのは、やはり残念!!
映画のソフトと一緒にしてはなんですが、映画のソフトだと映像特典を追加して何回も再販される場合が多々あるので、 このBlu-ray版『歌旅』も既にDVDで購入済みの方を考慮して、それ位の差別化を図っても良かったのでは?の−★です。
デビュー30周年目にして、とうとう初のライブDVDが発表されるのだが、よーーーく考えてみると私としてはもしかすると二枚目なのかもしれない。この夜会は、第二作目の作品なのだが、この当時はまだコンサート感が残っているためか、ライブ感が感じられる。夜会も成熟期となった今、改めて原点に近い作品を観て、また感動してしまう。どの曲も全然色あせないなぁ。評価は完璧。
全体的に柔らかく、話しかけているような歌が詰まった本作 暗いとか重いじゃない、ほんのり温かいアルバムだ。
サウンド的には「I Love You,答えてくれ」のようなロックアルバムじゃなく、 「ララバイSINGER」や「真夜中の動物園」の正統派な編曲よりも少しひねっている感じ。 アレンジがダラダラした感じもなく、アルバム曲らしい曲がたっぷり。 ジャズテイストの曲は思わず眠気を誘う安らぎが感じられ、久しぶりにマイナーサウンドが聴けた実感。 後半の流れは夜会のラストを見てるような聴きごたえ。 それぞれ歌いっぷりが新鮮で、直線的な歌唱が多い「真夜中の動物園」とは相対する印象。 「ピアニシモ」という曲では、思わず二胡の音かと思ったみゆきさん本人のコーラスには驚き。
歌詞は、きびしいお言葉がどこにもなく、登場するのは道半ばの者たちばかり。 そして、直接的な言葉で描かれていないみゆきさんの願いが。 権力、いじめ、親子関係、挫折、加齢、孤独、多忙など 人それぞれの悩みを抱えて、それでも続く日々。その中から見えてくる風景。 アルバムのラストを締めくくる「月はそこにいる」は、量感のある歌唱と共に日本語の情緒を特に感じることが出来る。 この曲は本人の経験をもとに月日をかけて作り始められた年代ものらしい。
とあるラジオで震災の影響について質問が降られた際、みゆきさんは 「直接的なことは入れてないけれど、気持ちが入らないはずがない」という風なコメントをされている。 情緒のある抽象的な描写もあれば、ストレートに今の自分を知ってくれているかのような目線。 気休めの慰めを言わないみゆきさんは今も変わらない。
震災で大変だった方は勿論のこと、病気に耐えている人、挫折した人、いじめの真っただ中の人へ 「倒木の敗者復活戦」「風の笛」を是非とも聴いてほしい。 この2曲は、みゆきさんからの手紙だ。
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